『呪われた家の秘密』
2025/01/15
『呪われた家の秘密』
※この物語はフィクションです。
第5話:呪いの真実
田中は屋敷の廊下を進みながら、鏡の中の“自分”の言葉が頭から離れなかった。
「この家は、生きている……秘密の部屋が鍵だ。」
地下室で見つけた手紙も、奇妙な囁き声も、すべてが呪いの存在を裏付けているように思えた。田中は自分の心臓の鼓動を感じながら、廊下を一つ一つ確認していった。
その時、ふと、廊下の壁に掛けられた古い絵画が目に入った。
「この絵……どこかで見たような……。」
絵画には、かつての屋敷の住人たちと思われる家族の姿が描かれていた。しかし、中央に立つ人物の顔は、黒く塗りつぶされている。
田中は額に触れ、埃を払うようにしてよく見てみた。
「誰が、何のために……?」
その時、絵画の隅に小さく彫り込まれた文字が目に入った。
『古峯一族』
「古峯一族……?」
田中は、地下室で見つけた手紙の署名を思い出した。
『古峯一族 最後の生存者』
「やはり、この家は古峯家に何か関係がある……。」
田中は絵画をさらに詳しく調べようとした。しかし、その時——
バンッ!
突如、廊下の奥から扉が勢いよく開いた。
「……何だ?」
田中は驚き、音のした方に駆け寄った。
そこには、これまで何度も試しても開かなかった黒い扉が、ゆっくりと開かれていたのだ。
「この扉……。」
田中は躊躇しながらも、扉の中へと足を踏み入れた。
秘密の部屋への入口
扉の先は、まるで別の空間のようだった。
薄暗い照明に照らされたその部屋には、古びた本棚が並んでおり、中央の机には大量の書類が積まれている。
「ここが……秘密の部屋?」
田中はゆっくりと部屋の中を歩き回り、本棚に手を伸ばした。そこには、何十年も前のものと思われる古い記録が並んでいた。
「これは……不動産の登記記録?」
田中は一冊のファイルを取り出し、ページをめくり始めた。
『古峯町3-12-6』
それは、今まさに田中が立っている屋敷の住所だった。
「この屋敷の登記記録……?」
さらにページを進めると、奇妙な一文が目に飛び込んできた。
『この土地は呪われている。古峯一族の末裔が絶えるまで、呪いは解けない。』
田中はその一文を見て、背筋が凍りついた。
「呪われている……?」
さらに読み進めると、驚くべき事実が明らかになった。
この屋敷では、代々の住人が不幸な最期を遂げていた。
「そんな……。」
田中は震える手で、さらに記録を読み進めた。
『最後の住人である古峯隆一は、家族とともに行方不明となった。現在、屋敷には誰も住んでいない。』
「古峯隆一……。」
田中は名前を口にした瞬間、背後からまたしても囁き声が聞こえてきた。
「古峯……隆一……。」
田中は振り返った。
そこには、黒い影が立っていた。
「お前は……誰だ!?」
影はゆっくりと近づいてくる。そして、低い声で答えた。
「私は、古峯隆一だ。」
呪いの正体
田中は震える声で問いかけた。
「なぜ……あなたはここにいる? あなたは、行方不明になったはずじゃ……。」
古峯隆一の影は静かに語り始めた。
「私は、この家に囚われている。家族とともに、この呪いから逃れることはできなかった。」
「呪い……?」
隆一の影は頷いた。
「この土地に、古峯一族の過去の罪が染み付いている。私たちの先祖が犯した罪が、この家を呪い続けているのだ。」
田中は、隆一の言葉に耳を傾けながら尋ねた。
「その罪とは……?」
隆一の影はしばらく黙り込んだ後、こう言った。
「秘密の部屋の奥に、その答えがある。」
田中は再び部屋の奥へと歩み寄り、壁際にある大きな棚を見つけた。
「ここに……何があるんだ?」
田中が棚を動かすと、その背後に小さな隠し扉が現れた。
「これが……最後の扉か。」
田中は隠し扉を開け、中を覗き込んだ。
中には、古い箱が一つ置かれていた。
「これが……呪いの正体を解く鍵?」
田中が箱に手を伸ばしたその時、背後から声が響いた。
「その箱を開けてはならない……」
田中は振り返った。
そこには、再び隆一の影が立っていた。
「開ければ、呪いは永遠に続く。だが、開けなければ、君もここに囚われる。」
田中は悩んだ。
「開けるべきか、開けざるべきか——」
~~~ 続く ~~~
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