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『呪われた家の秘密』

『呪われた家の秘密』

2025/01/16

『呪われた家の秘密』
※この物語はフィクションです。

第6話:呪いを解く鍵

田中は隠し扉の中に置かれた古びた箱を見つめていた。

「これが……呪いの正体を解く鍵?」

箱の表面はひび割れており、年月を感じさせる。それでも、その存在が放つ不気味なオーラは否定しようがなかった。箱には、古い文字で何かが刻まれていた。

『解き放てば、永遠の呪い』

田中の手が震えた。

「開けるべきか……それとも、このままにしておくべきか……。」

彼の頭の中には、隆一の影が言った言葉がこだましていた。

「開ければ、呪いは永遠に続く。だが、開けなければ、君もここに囚われる。」

田中は唾を飲み込んだ。どちらを選んでも、救いはないように思えた。

「……俺には、選ぶしかないのか。」

意を決した田中は、箱に手を伸ばし、ゆっくりと蓋を開けた。

箱の中身

箱の中には、一冊の古い本と、錆びついた鍵が入っていた。

田中は本を手に取り、表紙を開いた。

『古峯一族の罪』

本のタイトルを見た瞬間、田中はすべてが繋がったような気がした。

「これが、呪いの起源……?」

田中はページをめくり、古峯一族の歴史を読み始めた。

本の中には、古峯一族がこの土地を手に入れた経緯が詳しく記されていた。しかし、その内容は、想像以上に暗いものだった。

『古峯一族は、この土地を力ずくで奪い取った。土地の元々の所有者であった村人たちは、すべて追放され、抵抗した者は処刑された。』

田中の手が止まる。

「……そんなことが……。」

さらにページを進めると、驚くべき事実が記されていた。

『処刑された村人たちは、この土地を呪った。彼らの怨念が、この屋敷を永遠に呪い続けている。』

田中は息を飲んだ。

「この屋敷は、犠牲者たちの怨念によって呪われている……。」

最後の選択

本の最後のページには、こう記されていた。

『この呪いを解く方法はただ一つ。罪を認め、鍵を使って扉を開け、彼らの魂を解放すること。』

田中は箱の中の錆びついた鍵を見つめた。

「……これが、扉を開ける鍵……。」

その時、背後から声が聞こえた。

「お前が、選ぶのだ。」

田中は振り返った。そこには、再び隆一の影が立っていた。

「呪いを解くか、それとも、この家の一部となるか……選ぶのはお前だ。」

田中は鍵を握りしめた。

「もし俺がこの鍵を使って扉を開けたら……呪いは解けるのか?」

隆一の影は静かに頷いた。

「だが、犠牲が伴う。」

「犠牲?」

「呪いを解くためには、この家に囚われた魂たちの苦しみを受け入れなければならない。お前自身が、その苦しみを背負うのだ。」

田中は拳を握り、深呼吸をした。

「……それでも、やるしかない。」

解放の儀式

田中は、廊下の奥にある黒い扉の前に立った。

「この扉を開けることで、すべてが終わるんだな……。」

鍵を差し込み、ゆっくりと回した。

ガチャ……。

扉が重い音を立てて開いた。

その先には、闇が広がっていた。

田中は一歩、足を踏み入れた。

「来い、田中。」

隆一の影が手を差し伸べる。

田中はその手を握り、闇の中へと消えていった。

~~~ 続く ~~~

次回、いよいよ最終話

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