小樽市の市街化調整区域は売却できる?相続した土地・空き家の対処法を宅建士が解説
2026/02/24
小樽市の市街化調整区域は売却できる?相続した土地・空き家の対処法を宅建士が解説
「小樽市で相続した土地を売りたいのに、市街化調整区域と言われて話が進まない…」
このような相談は珍しくありません。特に遠方に住んでいる相続人にとっては、現地確認も行政確認も負担が大きく、放置してしまいやすいテーマです。
しかも、市街化調整区域の土地は、通常の住宅地の感覚で売却活動をすると失敗しやすいのが現実です。
不動産会社に相談しても「難しいです」と言われるだけで、何が難しいのか分からないまま時間が過ぎ、固定資産税や管理費だけがかかるケースもあります。
この記事では、「小樽市」「市街化調整区域」「売却」で検索する方に向けて、売却前提で押さえるべきポイントを整理して解説します。
行政説明に寄りすぎず、実際に“どう動けばいいか”が分かるように、H3ごとに解決策を示しながら、次に確認すべき疑問までつなげていきます。
小樽市の市街化調整区域とは?まず知っておきたい基本
「そもそも何がダメで、何ができるのか分からない」――ここが曖昧なまま動くと、査定も売却方針もぶれてしまいます。
まずは小樽市の都市計画区域における区域区分を、売却のために必要な範囲だけ理解しましょう。ここを誤解すると、価格設定でいきなり損をする可能性があります。
市街化区域との違い
市街化区域は、住宅・店舗・施設などを計画的に整備し、くらしの利便性を高める前提の区域です。道路や上下水道などのインフラ整備が進みやすく、買主にとっても「使い道のイメージ」が持ちやすいのが特徴です。
一方、市街化調整区域は、無秩序な開発を抑えるための区域です。都市計画法の考え方として、原則は開発抑制であり、建築物の新築や用途変更には制限がかかります。
つまり、同じ小樽市内の土地でも、市街化区域と市街化調整区域では「売れる相手」「売れる理由」が根本から違うのです。
ここで次に気になるのは、「小樽市ではどんな地区が該当しやすいのか」という点です。
小樽市で市街化調整区域に該当するエリアの特徴
小樽市の市街化調整区域は、一般に市街地中心部から離れた地区、山間部、農地周辺など、都市計画上で積極的な開発を抑えるべきとされたエリアに多い傾向があります。
もちろん個別の区域は地番ごとに確認が必要ですが、共通しやすい特徴として次の点があります。
・商業施設が少なく、日常の買い物で「便利」と感じにくい
・道路幅員や除雪状況に差があり、冬のくらしに影響が出やすい
・上下水道の整備状況が地区ごとに異なる
・近隣の建築物の用途が住宅以外(倉庫・作業場等)の場合がある
こうした条件は、買主の候補を絞る一方で、用途が合えば評価されることもあります。
では次に、「建築が絡むとどこまで可能性が残るのか」が大きな分かれ目になります。
建物の新築・建替えは可能?
市街化調整区域だからといって、必ずしも新築・建替えが完全に不可能とは限りません。実際には、都市計画法上の例外規定(代表的には第34条)や、既存宅地に関する要件、過去の利用実態などによって判断されます。
売却目線で重要なのは、法令の細かい丸暗記ではなく、次の3点です。
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建築許可の可能性があるか
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建替え時に同用途で再建築できるか
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それを裏づける資料や説明が用意できるか
この確認ができるだけで、買主に提示できる情報の質が変わり、価格交渉でも受け身になりにくくなります。
ただし「可能性がある」と「誰でも買える」は別問題です。次は売却そのものの現実を見ていきましょう。
小樽市の市街化調整区域は売却できるのか?
「結局、売れるの?売れないの?」と一番気になるところですが、結論は“売却は可能。ただし売り方を間違えると長期化しやすい”です。
ここを誤ると、数か月で売るつもりが年単位になり、気持ちもお金も消耗します。
売却自体は可能だが「誰に売れるか」が重要
市街化調整区域の売却で最重要なのは、「土地の条件」より先に「想定買主の区分」を決めることです。
一般のマイホーム購入者を想定して広告を出しても、建築やローンの壁で離脱されることが多く、反響だけ増えて成約しない状態になりがちです。
相性が良い買主は、例えば以下です。
・隣地所有者(敷地拡張)
・現金購入が可能な個人
・資材置き場、駐車場、事業用地を検討する法人
・建築許可の見込みがある土地を探している人
つまり、「売却できるか」より「誰に売る設計にするか」が先です。
では、なぜ一般買主が入りにくいのか。そこで次の問題が住宅ローンです。
住宅ローンは使える?買主が限定される理由
市街化調整区域の土地は、金融機関の評価が慎重になりやすく、住宅ローンが通りにくい、または条件付きになることがあります。
理由はシンプルで、建築許可や用途制限の不確実性が担保評価に影響するからです。
たとえば買主が「家を建てるつもり」であっても、許可の見通しが曖昧なら融資審査で止まる可能性があります。
売主側としては、物件の良し悪し以前に、金融条件で候補者が減る現実を前提に価格・期間・販売方法を設計する必要があります。
ここで新たな疑問が出ます。
「じゃあ不動産会社に任せればいいのでは?」――実は、ここにもハードルがあります。
不動産会社に断られるケースとは
市街化調整区域の案件は、すべての不動産会社が得意とは限りません。むしろ、通常の住宅売買を中心にしている会社ほど、調査負担や説明責任の重さから慎重になります。
断られやすい例は次のとおりです。
・接道義務の確認が難しい
・境界が未確定
・建築可否の判断材料が不足
・相続登記や名義整理が未了
・現地が遠く、管理状態が悪い
「断られた=売れない」ではありません。単に、その会社の業務インデックス(得意分野)に合わないだけのことも多いです。
では、なぜ相続案件は特に売れにくく見えるのか。次で整理します。
相続で取得した市街化調整区域の土地・空き家が売れにくい理由
相続した瞬間は“資産が増えた”ように見えても、市街化調整区域の土地は確認事項が多く、実務では「何から手を付けるか」で詰まりやすいです。
しかも相続人は小樽市外に住んでいることも多く、現地の事情が分からないまま判断しがちです。
再建築不可・用途制限の問題
もっとも大きいのは、「いま建っている家がある=将来も同じように使える」とは限らない点です。
既存建物を解体した後に再建築できない、または用途が制限される土地は、買主から見ると自由度が低く、価格に反映されやすくなります。
この段階で必要なのは、悲観することではなく「制限の中で売れる用途」を探す視点です。
ただし用途の話に進む前に、そもそもの生活インフラ条件を確認しないと、また話が止まります。
インフラ整備状況の確認ポイント
市街化調整区域の売却では、法令だけでなく現地のインフラ整備状況が成約率に直結します。買主は想像以上にここを見ています。
確認したいポイントは以下です。
・前面道路の幅員と通行しやすさ
・上下水道の引込状況
・電気・通信環境(仕事利用なら重要)
・除雪状況や冬季アクセス
・近隣施設までの距離
「施設が少ないからダメ」と決めつける必要はありませんが、事実を整理して説明できることが大切です。
では、売れない期間が長引くと何が起きるのか。次はお金と管理の負担です。
固定資産税と維持管理コストの負担
売却できるまでの間も、土地や空き家にはコストがかかります。代表的なのは固定資産税、草刈り、除雪、見回り、修繕、解体検討費などです。
遠方所有者であれば、移動交通費や管理委託費も無視できません。
「いつか売れるだろう」と放置すると、費用だけでなく建物状態も悪化し、さらに売りにくくなる悪循環が起きます。
そこで次は、現実的に進めやすい売却方法を4つに絞って解説します。
小樽市の市街化調整区域を売却する4つの現実的な方法
ここは希望論ではなく、実務で動きやすい順に考えるのがコツです。最初から一つに決め打ちすると失敗しやすいため、複数ルートを並行で検討します。
「うちの土地はどの方法が合うか?」という視点で読み進めてください。
既存建物付きで売る
解体せず、既存建物付きで売る方法です。再建築不可の可能性がある場合でも、「いま使える建物がある」こと自体が価値になるケースがあります。
特に、倉庫利用・セカンド利用・一時利用など、住宅以外のニーズに合うと検討されやすくなります。
ポイントは、建物の状態を隠さず、修繕履歴・雨漏り有無・設備状況を整理して伝えることです。
ただし、建物付きで売れない場合は別用途の検討が必要になります。
農地・資材置き場など用途変更を検討する
土地の性質によっては、住宅用途よりも農地関連、資材置き場、駐車場、作業スペースなどの方が需要に合うことがあります。
ここで重要なのが、都市計画だけでなく、地目、地区計画、近隣利用実態、許可の要否を合わせて確認することです。
「何に使えるか」を具体化できると、買主の判断が一気に進みます。
とはいえ、用途変更の見込みを判断するには、まず“誰に聞いて何を確認するか”を整理しなければなりません。
隣地所有者への売却
実は、もっとも現実的でスピードが出やすい方法の一つです。隣地所有者にとっては、敷地拡張・通路確保・駐車スペース確保など、一般市場よりも高い価値が生まれる場合があります。
仲介前に直接交渉するのではなく、不動産会社を通して条件整理したうえで打診すると、価格や境界のトラブルを避けやすくなります。
ただし、隣地が乗り気でない場合に備えて、同時に買取も視野に入れるべきです。
買取という選択肢
「時間をかけずに整理したい」「電話対応や内見調整が負担」という方には、買取が有力です。
仲介より価格は下がる傾向がありますが、契約不適合責任の調整や現況のまま進めやすい点で、精神的負担を減らせるメリットがあります。
特に、相続人が複数いる・遠方に住んでいる・管理が難しい場合は、価格だけでなく“手離れの良さ”も評価軸にすべきです。
とはいえ、どの方法を選ぶにしても、事前確認が甘いと結局止まります。次は必須チェックです。
売却前に必ず確認すべきチェックポイント
ここを飛ばして広告を出すと、問い合わせが来ても答えられず、信用を落とします。
逆に、最初に確認しておけば「売れにくい土地」でも説明力で差がつきます。売却前の準備がそのまま成約率を左右すると考えてください。
都市計画法第34条の許可の可能性
市街化調整区域でも、都市計画法第34条に基づく許可が見込めるケースはあります。ここは買主の建築可能性に直結するため、査定価格にも影響します。
ただし、一般論だけでは判断できず、土地の位置・面積・周辺状況・申請内容など、個別事情で変わります。
そのため、役所窓口での確認内容をメモし、可能なら不動産会社と共有しておくことが重要です。
次に確認すべきは、許可以前の大前提である接道です。
接道義務を満たしているか
建築を検討するうえで、接道義務は最重要項目の一つです。建築基準法上の道路に、原則として一定幅で接しているかを確認します。
現地で見た印象と法的な道路区分が一致しないこともあるため、「見た目で大丈夫」は危険です。
公図・測量図・道路台帳等をもとに確認し、必要に応じて行政へ照会しましょう。
接道が確認できても、まだ安心はできません。次は既存宅地の要件が問題になることがあります。
既存宅地の要件
過去から宅地として使われていた実態が、現在の売却可能性に影響することがあります。
ここでポイントになるのは、古い航空写真、課税資料、登記簿、建築確認履歴など、利用実態を示す資料の有無です。
相続人が「昔から家があったはず」と思っていても、資料がないと説明が弱くなります。
資料収集を進めると、次にほぼ必ず出てくるのが境界の問題です。
境界確定の重要性
市街化調整区域の土地は広めなことも多く、境界があいまいなまま長年使われているケースがあります。
この状態で売却を進めると、面積差、越境、通行承諾など、契約直前に問題が噴出しやすくなります。
境界確定は費用がかかりますが、買主の不安を減らし、価格交渉で不利になりにくくする“先回りのコスト”です。
ここまで整えても、もし放置したらどうなるのか。次はそのリスクを直視します。
市街化調整区域を放置するリスク
「忙しいからあとで」は、多くの相続案件で起きる自然な反応です。ですが、市街化調整区域の空き家・土地は、放置期間が長いほど整理コストが増えやすい傾向があります。
見えない負担が少しずつ積み上がるため、危機感を持つべきポイントを整理します。
空き家管理責任
空き家を放置すると、建物劣化、落雪・倒壊リスク、雑草繁茂、不法投棄、近隣トラブルなどが発生しやすくなります。
所有者は「使っていない」だけでも、管理責任そのものはなくなりません。
特に小樽の冬は気象条件の影響を受けやすく、定期確認を怠ると被害が拡大しやすいです。
では、管理不全が進むと、行政側ではどのような扱いになり得るのでしょうか。
特定空家指定のリスク
管理状態が著しく悪い場合、特定空家としての扱いが問題になる可能性があります。
詳細な判断は個別ですが、所有者としては「放置しても何も起きない」と考えない方が安全です。
行政からの文書や連絡が来たときに慌てないよう、連絡先(電話番号・住所)変更がある場合は管理情報も整理しておきましょう。
ニュースで空き家問題を見て不安になる方は多いですが、行動の早さで結果は変えられます。次は価値の面です。
将来的な資産価値の低下
人口動態や需要の変化により、将来的に今より売りにくくなる可能性は十分あります。
特に、建物の老朽化が進むと「利用価値」より「解体負担」が目立ち、買主に敬遠されやすくなります。
つまり、売却判断を先延ばしにするほど、有利になるとは限りません。
では、なぜ最近こうした相談が増えているのか。背景を知ると、自分だけの問題ではないと分かります。
小樽市で市街化調整区域の売却相談が増えている背景
「うちだけ特殊なのでは」と悩む方は多いですが、実際には同じ悩みが増えています。
背景を知ることで、焦りすぎず、かつ放置しない判断がしやすくなります。
相続による取得の増加
親世代から土地や空き家を引き継ぐケースが増え、使い道のない不動産が相続人に集まりやすくなっています。
相続時は手続きだけで精一杯で、土地の都市計画や区域区分の確認まで手が回らないことも少なくありません。
その結果、数年後に固定資産税の負担から売却を考え始める、という流れがよく起こります。
そこに追い打ちをかけるのが、高齢化と空き家問題です。
高齢化と空き家問題
高齢化により、居住者の施設入所・転居・死亡などをきっかけに空き家化するケースが増えています。
建物を使う人がいなくなると、管理の手間だけが残り、相続人は「どう処分すべきか」で悩みます。
特に市街化調整区域では、一般住宅市場のスピード感と違うため、通常の感覚で待つと長期化しやすいです。
さらに近年は、遠方所有者の増加も相談件数を押し上げています。
遠方所有者の増加
相続人が札幌市内・道外・本州に住んでいるケースでは、現地確認や役所対応だけでも負担が大きくなります。
小樽市役所、不動産会社、測量士などへの連絡が必要でも、平日に何度も動けない方が多いのが実情です。
そのため、「まず何を確認し、誰に電話するか」を整理してくれる専門家の存在価値が高まっています。
では、なぜここまで専門知識が必要なのか。最後に理由を明確にします。
市街化調整区域の売却は専門知識が必要な理由
市街化調整区域の売却は、単なる価格の問題ではなく、法令・現地・買主心理をつなげる実務です。
ここを理解せずに進めると、問い合わせが来ても説明できず、せっかくの機会を逃してしまいます。
通常の住宅地と査定方法が違う
通常の住宅地では、近隣の成約事例をもとに比較しやすい場面が多いですが、市街化調整区域はそれだけでは不十分です。
都市計画、地区計画、接道、インフラ整備、建築許可の見込み、現況利用など、評価項目が多層的だからです。
つまり、価格は「面積×単価」ではなく、「制限の中で何ができるか」で決まる比重が高くなります。
そのため、次に重要なのが買主のターゲティングです。
買主のターゲティングが重要
同じ土地でも、隣地所有者・事業者・現金購入者・投資目的など、相手によって価値の感じ方が変わります。
SEOや広告の発想で言えば、検索キーワードに合う相手へ情報を届けるのと同じで、不動産売却でもターゲット設計が成約率を左右します。
「広い土地です」だけでは弱く、「この地区でこの用途に向く」という伝え方が必要です。
ただし、その説明を成立させるには、最後に許可関係の確認が欠かせません。
許可関係の確認が不可欠
建築・開発・用途変更に関わる許可の可能性を確認せずに売り出すと、後から条件が崩れやすく、トラブルの原因になります。
逆に、許可の見込みが不明でも、どこまで確認済みかを明示できれば、買主は判断しやすくなります。
小樽市の市街化調整区域の売却では、「分からないから後回し」ではなく、「分からない点を先に見える化する」ことが成功の近道です。
相続した土地・空き家を放置する前に、都市計画法・区域・地区の条件を整理し、売却方法を比較して、早めに動き出しましょう。
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